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Q.アジサイの花が咲かない?(諏訪市 A様)
A.仕事をさせていただいたお客さんのお宅でもよく質問を受けます。
アジサイは大きく育つので剪定で小さくしますが、よく全体を切り詰める方が多いです。アジサイは秋に花芽をつくり、次の年の初夏に花を咲かせます。花芽のつく場所は古枝の先端か2〜3節目の葉の付け根です。
秋以降に全体を切り詰めるとこの花芽を切り取ってしまうことになります。
したがって、花が終わったら早めに花の咲いた枝を、咲かなかった枝の分岐で切れば良いですね。
また当地のような寒冷地では冬は防寒をしてやるとなお良いですね。
Q庭のサクラの木についたアメリカシロヒトリの駆除方法は?(富士見町 O様)
A.アメリカシロヒトリは昭和30年代前半にアメリカから入り込んだ害虫です。
一時期大発生をしましたが、各自治体の努力などで近年は大分少なくなっています。
とは言ってもまだまだいますね。
アメリカシロヒトリは年二回発生しますが、当地(長野県諏訪)の場合だと一回目は、5月下旬に産卵し、2週間ほどで孵化します。
←ソメイヨシノの葉に産卵中の成虫(通常は雨のあたらない葉裏に産卵しますが、中にはこの写真のように表に産卵する者?も・・・・・
幼虫は7齢まで大きくなりますが、3齢くらいまでは天幕を張ってその中で集団で生活します。
この時期は空を透かしてみると膜状に見える巣と食外された葉が薄く透けてみえます。
孵化直後の状態。天幕を張って葉肉を食害します。→
駆除の適期はこの天幕内にいる時期です。
ご家庭で一枝か二枝位の規模でしたら当該の枝を切り取り焼くのが一番です。一般的には薬剤で駆除ということになります。薬剤はカルホスやトレボンなど(これは残効性があり効果的)また即効性でしたらDDVP(これは八重サクラ等薬害に注意)が良いと思います。5齢を過ぎて幕からでた幼虫は葉を食い荒らします。こうなると駆除は難しいです。
7月上旬7齢を迎えると、蛹になるために移動をはじめ樹皮の間や根際の地中などに移り蛹化し8月の上旬に羽化し再び産卵、お盆前後に孵化します。
それから9月下旬に越冬蛹化のために木から下りるまで2回目の発生期となり、この時期の被害の方が甚大です。
7齢幼虫→
一回目の蛹化期には樹皮下でも蛹化しますから、右下のようなコモなどを幹に巻いて誘引し蛹を捕獲することも駆除方法としては有効です。
 コモ巻き→
←コモ内の幼虫と蛹
蛹化した直後の状況
です。
この方法は2回目の越冬幼虫にはだめでした(当地での私の場合)
2回目は、樹皮のなかなどでは蛹にならず、下まで降りて(たとえそこにコモがあろうとも)建物の軒下やフェンスの柱陰など越冬場所を選ぶようです。
いずれにしても、一回目の発生時に天幕内にいる間に徹底的に駆除することがポイントです。
Q 大きく育ちすぎたサクラの枝は切っても良いですか?(韮崎市 K様)
A サクラは萌芽力が弱いのでなるべくなら切らないほうが好ましいです。
どうしても切りたい場合は、細い枝を切ること。もし太い枝を切る場合は他の枝や
幹とのつけ根一杯で切ること。
また切り口には塗布剤を塗っておくことです
Q 冬になりコノテガシワが赤褐色になりましたが枯れたのでしょうか?(茅野市N様)
A ご心配ないと思います。コノテガシワに限らずコニファー類など針葉樹は
変色するものがあります。
冬を越すため(耐寒のため)に葉緑素を減らしているのですね。
ただ枯れた場合もこのような状態になりますので
区別がつかない場合もあります。
この冬は暖冬予想でしたが寒さが厳しいですね。
Q サツキの花つきが悪いのですが?(富士見町 G様)
A 剪定のミスか新梢の成長が旺盛過ぎることなどが考えられます
花後または花が終わる前くらいに刈り込むことが必要です。それより遅い
と花芽がつかないことがあります。また秋以降に刈り込むと花芽まで刈り込んで
しまいます。
窒素分の多い寒肥など与えすぎると成長が旺盛すぎて花がつかないことがあります
Q キンモクセイの冬越しの仕方は(長野丸子町 S様)
A キンモクセイは中国の暖帯原産の暖地性樹木です。
長野の中信以北ですと冬越しがかなり厳しいです。
できるだけ建物の南に面した陽だまりの場所などに植栽し
冬は寒冷紗で覆ったり根元は敷き藁等の防寒をして下さい。
刈り込みも冬の葉数を減らさないために6月〜7月初の早めに実施
する方が良いですね。
Q 柿の実が熟す前に落ちてしまう(下諏訪町 M様)
A せっかく実った実が落下してしまうのはなんとも切ないですね。このところの気象の変化なども影響があるのかもしれませんが一般的には
日照不足(逆に夏の高温も寒冷地向けの品種には厳しい環境かもしれません)実のつきすぎ
ヘタムシの進入などが考えられます。実の付きすぎによる落果は仕方ありません。余裕があれば花後1ヶ月位に各枝2,3個に摘果してやると良いのですが。ヘタムシは果実が大きくなった頃からの落果です。スミチオンなどの殺虫剤で処置するか冬の間にコモを巻いて誘引除去する方法などがあります。
Q ウメモドキの手入れの仕方を教えて(富士見町E様)
・ウメモドキはモチノキ科モチノキ族の雌雄異種で5月から6月頃に開花、11月頃に実が付きます。当年に伸びた枝に花芽がつきますので冬の間にどの場所で剪定しても花はつきます。しかし徒長氏が出やすいので実は付きにくくなります。基本的にはあまり剪定しなく自然樹形にして楽しむのが良いと思います。
Q モミやドイツトウヒなどを植えたいのですが大きくしない方法は?(茅野市A様)
A 樹勢の強い木で成長が早いです。シンボルツリーとして利用したりクリスマスのイルミネーションなどにも良いです。ヨーロッパではクリスマスにはドイツトウヒが使われています。鉢植えで楽しむと大きくなりませんが地に植える場合は肥料を控えめにし枝の伸びを抑えます。また新芽を大半摘み取りまた全体の樹形を整えるようにします。
Q ハナミズキの花が咲かない(富士見町H様
A 苗木を植えた場合は開花するまでに数年かかると思います。また咲き始めた後も何年かは一年おきに咲きます。成長するに従い毎年咲くようになると思います。土地が肥沃だと成長が旺盛ですから花は遅くなります。ハナミズキは過湿を嫌いますが最近のように猛暑が続くと日照りで水不足となり枯れることがありますから注意が必要です。
Qナンテンの実が付かない(富士見町T様)
原因として考えられる項目は
・寒さ:富士見町等標高の高いところは特に北風の当たるような場所は避けたいです。
日当たりの良い南面に植えたいですね。
・半日陰:十分育ちますが実付きは悪くなります。
その他開花時に雨に当たった場合等も影響します。
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